Stepwise 様
Power Automateによる定型資料の自動作成プロジェクト
2024年6月28日
取材日:
2週間かかる税務関連資料の作成を、たった10分で正確に
サービスの概要
Power Automateによる資料作成の自動化
弊社の役割:Power Automateの導入・設計支援
導入先企業様のご紹介
株式会社Stepwise
取締役 安本 様
貴社の事業内容について教えてください。
株式会社Stepwiseは、 公認会計士、税理士、司法書士などの専門家が所属し、企業のバックオフィス業務をワンストップで対応できる会社です。主にスタートアップ企業様や上場企業様向けの税務顧問や記帳関連業務、上場準備支援、FAS業務を実施しております。司法書士も在籍しているため、登記などの対応も可能となっており、幅広い業務に対応することができます。
株式会社Stepwise 会社HP:https://www.stepwise-office.jp/
安本様の役割について教えてください。
税務、会計業務のほか、上場準備支援、ファンド経理などの業務を担当しております。
導入前
導入の経緯と、対象業務について教えてください。
対象業務は、税務申告のために必要な幾つかの様式に即した書類の作成業務(以下、「当業務」という)です。当業務は、毎年の申告時期に資料を作成する必要があり、メンバーのリソースが確保しづらい時期に対応する必要がありました。また、今回は他の事務所からの引継ぎで、弊社としては新規の業務でした。
当業務において作成が必要な資料は、様式の種類ごとに、提出先の名称や商号、住所や株式の数などを変更する必要があり、その組み合わせは700通りぐらいありました。本作業では、知識を使って判断するところと、反復的に書類の加工作業が発生する部分がありましたが、加工作業の部分で効率化ができないかと考え、トランザック様へご相談したことが本プロジェクトのきっかけとなりました。
どのような課題がありましたか?
税務申告期限や提出先への資料配布の都合上、業務の依頼が発生してから納期までが短く、納期限までに資料を作成することが大変だという課題がありました。また、手作業で作成された資料の精度が低かったという問題があり、正確性を高める取り組みが必要でした。
どのような対策をされていましたか?
業務が発生する期間は予め決まっていましたので、前倒しで作業できる部分がないか検討したり、人手を確保して、集中的に対応するような対策を検討しておりました。ただし、データの確定のタイミングを考慮すると、前倒しで作業できる部分は限られていました。
Power Automateサービス導入の決め手を教えてください。
反復的な加工作業については、スタッフに実施してもらうよりも、自動化の仕組みを構築することにより、安定的に実施できるのではないかと考えていました。スタッフに実施してもらえば、気合いで時間をかけて何とかできるというのはありましたが、正確性に不安がありました。そんな折に、トランザック社に相談したところ、Power Automateを用いれば自動化できるのではという話があり、デモなどを通じてツールの理解を深めて、本件業務に適用できるのではと考え、導入しようと考えました。
Power Automateというツールがあることは把握されていましたか?
いえ、トランザック社よりご案内があるまでは把握していませんでした。
導入後
導入効果について教えてください。
Power Automateを活用して、資料の加工作業のほとんどを自動化することができました。また、プログラムによる自動処理のため、資料も正確でレビューも効率的に実施できました。その結果、作業工数の大幅削減と、正確な資料作成を安定的に構築する体制を築くことができました。納期限や正確性といった当初の課題を十分にクリアし、リソースの問題をクリアしつつ、高品質なサービスを提供することにつながり、新規受嘱業務ながらクライアントに大きな満足をしていただくことができました。繁忙期のリソースを、単純作業のために費やされることなく、付加価値の高い業務に集中することができたこともよかったです。
また、予想外のメリットとして、資料の修正対応もタイムリーかつ正確に実施できたこともよかったです。クライアント側から修正されたデータが提供され、当初予定していなかった資料の修正対応が必要となりましたが、Power Automateを活用して、タイムリーかつ正確に実施することができました。従来の手作業による方法で実施していたら、更なるリソースのひっ迫が生じ、期限や正確性を確保することは難しかったと思います。
実際にどれぐらいの工数削減効果がありましたか?
繁忙期に2週間集中して125時間かかる作業が、10分でできるようになりました。
当初は、徹夜対応を覚悟していましたが、Power Automateの活用により作業工数が大幅に削減できたため、徹夜することなく、十分に余裕をもって対応することができました。
また、その125時間は、頭を使わない単純作業でもあるので、スタッフのストレス低減にも大きな効果があったと思います。
導入を検討している会社におすすめできる点はありますか?
単純に工数が減ったところもそうですが、それ以上に正確に業務を実施できたことがよかったと思います。導入から運用までも短期間で、価格もリーズナブルなので、費用対効果は大きい点も魅力です。
導入に際し困ったことはありましたか?
出力結果の微調整が必要な点はありましたが、すぐにトランザック様にご対応いただけたので、特段困ったことはありませんでした。
今後の展望について教えてください:
弊社は業界の中では、比較的若い組織であると認識しており、会計システムのDX化、デジタルクラウド化などの業務にも貢献していきたいと考えています。また、今回のプロジェクトを受けて、業務の効率化や自動化の効用がはっきりと体感できたので、既存業務の見直しやDX化を推進し、クライアントに提供するサービスの更なる付加価値の向上を目指していきたいと思っています。
インタビュー後記
おしゃれながら静謐とした空間に事務所を構えるStepwiseの本社にお邪魔して、インタビューをさせていただきました。様々なタイプの士業プロフェッショナルを擁し、今後の益々の成長が期待される新鋭のプロフェッショナル集団である株式会社Stepwise様の業務自動化に貢献できたことは、我々にとっても良い経験となっております。今後ともよろしくお願い致します。
(カバー写真:左手よりStepwise 安本様、トランザック 土間、髙橋)
成果指標
プロジェクト期間
0.1
年
創出された時間
125
時間/年
効率化度合
99
%
※効率化度合(%)=1ー(導入後の作業工数/導入前の作業工数)